舞台「MIWA」(NODA-MAP公演)を観て
NODA-MAP公演「MIWA」。
瑛太目当てで観に行く。
夏頃に取ったチケットだったのでやっと観れたという感じ。
NODA-MAPの舞台を観に行くのは初めてで、もしかして難解な舞台だと不安だったので、保険のため美輪さんの著書「紫の履歴書」(美輪さんの幼少期〜30代までの話)を図書館で読んでおいた。
しかしながら著書読まなくても大丈夫でした。
笑いあり、シリアスありと見やすい舞台だった。
野田さんのコメントの中で「美輪さんから話を聞いておいてまったくもって出鱈目の「美輪明宏物語」を書いてみようと思う」とあったけれど、結構忠実だったように感じた。(著書通りの箇所もあったし)
〜ネタばれになります〜
MIWA(宮沢りえ)の産まれる前の世界から物語は始まる。
産まれてすぐ、MIWAのもう一人の人格(?)のアンドロギュノス(のちに安藤牛乳→古田新太)がMIWAとともに産まれる。
牛乳の格好がまさに今の美輪さんの格好で、金髪に豪華な衣装で登場。
産みの親は死にその後の継母も死に、その後の〜とめまぐるしい。
MIWAの母親役(マリア)全てを井上真央が演じる。
MIWAの初恋の相手、赤絃繋一郎(あかいいと けいいいちろう)を瑛太。
MIWAのファン役オスカワアイドルを野田秀樹。
まず古田新太を生で観て台詞の間の取り方やテンポの良さに引き込まれる。
勿論瑛太目当てで行った舞台だったけれど一番印象に残ったのは古田新太だったかも。瑛太も勿論良かったです。(台詞がMIWAと被って「同じになっちゃった」の箇所が良かった)
野田さんのハイテンション演技。三谷幸喜がよく野田さんの物真似をラジオで披露していたので「こんななの?」と疑問だったが今回で納得。
また衣装や場面の展開がスムーズで、流れが途切れないのが良い。
場面展開が毎回「お〜!」となる。妄想に潜る時の心象風景の様子も良かった。
野田さんの脚本も似た言葉を組み合わせて話を繋げていく言葉遊びも面白い。
アンドロギュノス→安藤牛乳とか。
MIWAの周りの人々の沢山の死もまた他の人に託されて繋がるように描かれていて輪廻?のように感じた。
瑛太の初恋の人繋一郎とスターの繋一郎と二役で、同じ繋一郎だったり、母親役の全てを井上真央が演じたりと、その人は死んでも、見えない所で生まれ変わってまた関わっていくんだと見せたかったのかもしれない。
舞台が2時間強だったのでちょっと長いかな〜と思いましたが、一人の人生の半分を2時間でまとめるだけの事だけあって仕方ないのかも。